2021年6月20日 18時07分
東京オリンピックとパラリンピックの期間中、選手や関係者が宿泊し、生活の拠点となる選手村が20日、報道陣に公開されました。
東京中央区晴海にある東京大会の選手村は、およそ44ヘクタールの敷地に「居住ゾーン」と「運営ゾーン」、それに「ビレッジプラザ」の3つのエリアが設けられ、最大1万8000人の選手や関係者が宿泊できます。
20日は選手村の内部が報道陣に公開され、このうち「居住棟」は、1つの部屋を複数に分ける形で1万8000ベッドが用意されています。
また、クローゼットの高さを車いすを使う人に合わせるなど、バリアフリーの設備も導入されています。
選手の生活を支える「ビレッジプラザ」には、銀行やカフェ、それに郵便局や雑貨店などが入り、建物には全国の自治体から提供されたおよそ4万本の木材が使われています。
選手村では、新型コロナウイルスの感染対策として、感染者などに対応する24時間対応の診察室や採取した検体を分析する「発熱外来」が設けられています。
また、選手などが滞在できる期間も限られていて、オリンピックでは入村は競技開始の5日前から、退去は競技終了後2日までとなっていて、パラリンピックの選手の入村も競技開始の7日前からとなっています。
選手村は、「居住ゾーン」と「ビレッジプラザ」、それに「運営ゾーン」の3つに分かれています。
このうち「居住ゾーン」には、選手が生活する合わせて21棟の「居住棟」があります。
住居としておよそ3800戸が設けられ、それを数部屋に仕切る形で、オリンピックでは1万8000のベッド、パラリンピックでは8000のベッドが用意されます。
ベッドは、リサイクルできるように土台が段ボールで作られ、クローゼットは車いすを利用する人に合わせた高さにするなど、バリアフリー仕様になっています。
また、24時間食事することができるおよそ3000席の「メインダイニング」では、多様な食習慣に配慮したおよそ700種類のメニューが提供されます。
新型コロナ対策として、料理はスタッフが取り分けるか小分けにして提供されるほか、混雑状況を伝えることで、利用時間を分散させるということです。
3階建ての「複合施設」には、選手がトレーニングするフィットネスセンターや日本食などが提供されるカジュアルダイニングと呼ばれる小規模な食堂、ドーピングの検査施設や総合診療所が設けられます。
このうち、総合診療所は、整形外科や内科や女性アスリート科など8つの診療科があり救急科は24時間体制となっています。
また、総合診療所とは建物が分けられる形で「発熱外来」が設けられ、新型コロナの感染者や濃厚接触者、発熱などの症状がある人の診察や検査が、24時間体制で行われます。
これに加え、検査に必要な検体の収集や採取を行う施設や、検体を分析する設備も用意されることになっています。
このほか「ビレッジプラザ」は、5000平方メートル余りの広さに、銀行やカフェ、それに郵便局や雑貨店などが入り、日本文化を紹介するコーナーも設けられます。